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2007年2月12日 (月)

見えてきた暗黒宇宙...ACC講座より

ACCの講座「見えてきた暗黒宇宙」は大盛況だった。テーマの所為か受講者は大半が男性でした。講師、名古屋大学杉山教授の講演は明快でユーモアもあり、2時間があっという間に過ぎた。とても難しい内容にもかかわらず、エンターテインメントに接したような楽しい気分が残った。スライドにアインシュタインの写真が登場するのは当然だが、何故かダーク・ベーダーの姿が出てきたり...
宇宙論は中学生の頃、叔父からもらったジョージ・ガモフの本を読んで以来、大好きで、ある程度知っているつもりだったが、最新の知見に触れ、改めてその謎の深さ、面白さを感じたことでした。
講座はタイトルの暗黒部分の話だけでなく、イントロとして見える部分も含め、全般的に話しがあった。

現時点で分かっている宇宙の全体の構成は、
  ダークエネルギー;74%
  ダークマター;22%
  元素;4%(その内、輝いているのは僅か1%)
だそうだ。要するに、宇宙には見えない物がいっぱい詰まっているのだ。(相対性理論では「エネルギー=物質」であることを思い出してください)

ダークエネルギーというのはとても理解が難しい。「反重力として働く、真空のエネルギー」であると、もらった資料には書いてある。それはさて置いて、宇宙が膨張していることは周知のことだが、最近それが加速していることが分かった。重力(引力)だけなら減速膨張のはずで(やがて停止することになる)、加速しているということは斥力(これをダークエネルギーと言う)が湧き出ていることになる。加速の度合から74%という数字が出てくるらしい。
それでは、どうやって膨張の加速が分かったか?星が爆発する時に生じる強い輝き=超新星を標準ランプとして使うのだという。それぞれの銀河はどのくらいの距離にあるかは分かっているので、ある銀河で生じた超新星の明るさが、一定速度で膨張している時にその距離で想定される明るさより明るいか暗いかを観測すれば分かるのだ。
これ以上ここで説明するのは不可能だ。杉山教授は壇上で加速と減速をご自分の体を動かすことで説明してくれました。加速というのは、始めはゆっくりで最近急に早くなったということを。

ダークマターというのも見えないものなのだが、こちらは物質のようなのだ。元素ではない別の新粒子かもしれないという。これも観測によって存在が確かめられている。
例えば銀河は回転のために渦巻状に見えるが、この回転を仔細に調べることで銀河の中にはダークマターが詰まっていることが分かるのである。
もし見える星やガスだけで構成されているなら、惑星系のように外側部分ほどゆっくり回っているはずであるが、実際は外側に行ってもあまり遅くならないのだそうだ。密度が濃いほど剛体の回転に近い運動をするから、見える星やガスだけでなく、何かがぎっしり詰まっている証拠なのだ。

さわりの部分だけ要約してみたが、これを読んでも多分分からないでしょう。
私自身、とても理解したとは言えないが、ただ、タイトルの「見えてきた暗黒宇宙」と言うとおり、観測によって、本来見えないものの存在が確実に立証されつつあると言うことは分かったし、またそれをやり遂げる最近の宇宙研究者たちは凄い、と改めて感心しました。

なお、講座の中で、宇宙の構造を可視化するソフト「mitaka」の紹介があり、早速ダウンロードしてみた。結構遊べそうです。
   フリーソフトmitaka  国立天文台、4次元デジタル宇宙プロジェクト提供
   http://4d2u.nao.ac.jp/t/index.php

Mitaka1
「離陸」と指示すると、地表から飛び立ち連続的に俯瞰できるようになる。
星の位置や数は全て実際に合わせてあるのが凄い。
地球→太陽系→銀河→銀河宇宙と、どこどこまでも行ける。
Mitaka2

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