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2008年12月 8日 (月)

だるま夕日...地球影...グリーン・フラッシュ

高知県宿毛市では、毎年、「だるま夕日フォトコンテスト」というのをやっている。
「だるま夕日」とは?同市のホームページには次のように書いてある。
『この夕日は、11月から2月ごろまで見られる現象で、気温が低く大気と海水の温度差が大きい日に現れます。太陽が水平線上に沈みかけた時、海面から上がる水蒸気の層を通る光が屈折してもう一つの太陽が海面に映し出され、二つの太陽が接すると、まるで海から「だるま」が顔をのぞかせているように見えることから「だるま夕日」と呼ばれています。
だるまはやがてお椀を伏せたような形となり、あっという間に水平線に隠れます。わずか数十秒間のドラマです。
12月初旬から中旬までは、咸陽島の島と島の間で見られます。
天気の良い日が続き、九州方面に高気圧が張り出しているときが「だるま」になる確率が高いようです。』

この説明が正しいかどうかは疑問ですが、細かいことは言わない。ここで紹介されている写真はとても美しく面白いです。初めての人は見てみるとよい(こちら→)。
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宿毛市のホームページ。だるま夕日フォトコンテストの案内。


実は私は知らなかった。朝日カルチャーセンターで現在、「雲の形と空の色」と言う講座を受けていて、そこで仕入れた知識だ。旅行好きの人や写真をやる人はみんな知っているのだろうか?

この講座で扱う内容は、とてもユニークで興味深い。
青空の青、夕焼の赤、虹の七色から始まって、地球影、光芒、ハロー、幻日、ブロッケン、彩雲、蜃気楼、グリーン・フラッシュ...と、多彩である。
それぞれどんな現象か、科学的に説明してもらうと同時に、講師が撮影した素晴らしい写真(講師は登山家でもあり高山での写真が多い)も見せていただいた。

ところで、上記に並んでいる現象のうち、私は「地球影」と「グリーン・フラッシュ」は、言葉すら知らなかった。皆さんはどうでしょうか?

まず「地球影」ですが、これは文字通り大空に地球の影が映る現象なのだ。
水(地)平線に太陽が沈み、西の空が真っ赤な夕焼に染まる...しばらくして反対の東の空が赤くなってくる。これは、大気中の水蒸気がスクリーンのような働きをして、地球の影が映っているのだという。夕焼けの赤もそのまま東の空に映るのだ。
この現象は広く開けた場所なら大概見られるというのだが!?

一方、「グリーン・フラッシュ」はとても見るのが難しく、これを見た人は幸せになれるという伝説があるほどだ。現象としては、〝太陽が沈んでいく時、最後の一瞬間に緑の閃光が見えることがある〟というもの。だからフラッシュ(閃光)なのだ。
原理はどうなっているか?
基本はプリズムの原理。沈みつつある太陽からの光は、大気を斜めに突っ切って来るが、大気層の密度は下が濃く、上が薄いから、下向きに曲線を描いて我々の目に入ってくる。この時、赤い光は曲がりにくく、青いほど曲がりが大きくなる。つまり、虹のように分光するのだ。この時、眼に入る角度から、赤が下、青が上というように七色の層が積み重なったように見えるはずだ。ただし、青は途中で散乱し青空を造るために失われるので、最上層(夕日の天辺)は〝緑〟になる。実際にはこの〝緑〟の層の見かけ上の幅は太陽全体の視度直径32秒に対し、僅か0.5秒だから人間の眼で見分けるのは元々困難である。
しかしながら、太陽が水平線に没して行き、このグリーンの部分だけが残るような状態になった時、かつその時の眼に届くまでの大気の経路の状態がある理想的な条件になっている時に、一瞬間(計算上1秒間ほど)〝緑の閃光〟が見られるというのだ。
大気の条件としては、先ずクリアであること、そして海面温度が高くて空気密度の低い層が海面近くに出来ること、加えて蜃気楼が起きると〝緑の層〟が浮き上がり、かつ膨張する...そんな時が理想だと言う。

具体的にどういうものか、英語版Wikipedia等から拝借した写真を載せておきましょう。(どういう訳か、日本での観測例はほとんどなく、一方、外国のサイトにはたくさんの写真があります)
800pxbig_green_flash800pxgreenflash_2800pxinferior_mirage_green_flashグリーン・フラッシュの観測例。
(Wikipedia(英語版)より)


ジュール・ヴェルヌが「The Green Ray(緑の光)」で小説にしているくらいだから、昔から目撃者は居たのでしょうね。
ヴェルヌはこの小説で、もしも太陽が沈み行く時に〝緑の閃光〟が見られたら、その人は「人の心の内が分かるようになる」と書いている。「しあわせ伝説」のルーツです。
とにかく、大空には光による不思議な現象が満ちている。

寒さは増してきたが空は素晴らしく綺麗。この時期は、飼い犬のウォータンの夕方の散歩が丁度日没と重なり、ほとんど毎日、素晴らしいサンセットを眺めることが出来る。ウォータンのお気に入りの高台に立つと、遙か遠くの鈴鹿の峯に真っ赤な太陽が今日も沈んでいく。グリーン・フラッシュでなくとも充分しあわせな気持ちになれますよ。

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