シルクロード観光にはリスクが考えられるけれど...5月7日出発予定
長年の夢の一つだったシルクロード、正確には中国新疆ウィグル自治区に行くことにした。
古くは玄奘(三蔵法師)やマルコポーロがこの地を旅して記録を残し、スヴェン・ヘディンが「さまよえる湖」を求めて探検し、井上靖が「敦煌」や「楼蘭」の小説を書いた。そんなこともあり、多くの日本人がこの地に強い関心や憧れを持っていると思いますが、私もそのひとりです。
北の天山山脈と南の崑崙山脈に囲まれた広大なタリム盆地はつい最近まで、世界でほとんど最後に残った未探検エリアだった。大部分はタクラマカン砂漠が占める不毛の大地だが、オアシスが点在しシルクロードのルートを構成した。周りの高山からの雪解け水はタリム川となって砂漠に流れ込むが、流れ出ることもなく砂漠の中に消え去る。その終端部分は古代の地図では大きな湖(ロプ・ノール)となっていたが、それが何処にあるのか、永らく謎だった。現地を19世紀末から20世紀初頭に幾多の探検家が訪れて湖を探したが、その位置については錯綜した状態となってしまう。そんな折、ヘディンがロプ・ノールは1600年周期で南北に大きく移動する湖だとの新説を掲げ、現地を踏査してこれを証明した(ロプ・ノールは現実に1972年まで存在したことが確認されている。その後は乾燥の深化などによって消滅してしまった)(有名な楼蘭遺跡はこのロプ・ノール湖畔に位置し、ヘディンが発見した)...この物語が私はたまらなく好きだった...
岩波文庫「ヘディン著 さまよえる湖」
この本には、ヘディン自身が描いたロプ・ノール湖のスケッチが多数挿入されていて興味深い。
しかしながら、今回のツアーでは楼蘭やロプ・ノールは抜けているのです。この旅行社の他のツアーにも、それらをカバーするツアーは存在しないし、他社でもほとんど扱っていない。楼蘭まで行けないことはないが、特別のツアーになるようだ。
中国の核実験がこの広大な砂漠の一角で行われてきた。最も近いのは楼蘭から200数十キロメートルらしい。
総合雑誌「正論」の6月号(5/1発行)に、「中国共産党が放置するシルクロード核ハザードの恐怖」という論文が載った。核実験は1964年から1990年までの間に46回行われ、この間にシルクロードを訪れた日本人観光客は27万人にのぼり、中には汚染地域に足を踏み入れた可能性もあるので、これらの人々に対して影響調査を実施すべきだというのだ。
旅行社は、リスクのリストに載せていないものの、ツアー・ルートの選定に当たってこの件を考慮していると想像される。同様に「地球の歩き方」などのガイドブックでも、この事は一言も触れていない。
実際、この点に関しての現時点のリスクはいかほどなのだろうか?
リスクと言えば、「新型インフルエンザ」がある。中国では鳥インフルの被害も出ているがまだヒトへの感染は希だから、やはり今回の豚インフルの方が脅威だ。中国での感染は香港しか報告されていないから、とりあえず空港や飛行機内が要注意だろう。何処かで足止めされるリスクはかなりあると思っておいた方が良さそうだ。
さらに、添乗員からの事前連絡によると、「砂嵐」のシーズンだから、その備えを十分にせよとのこと。カメラも故障することがあると脅かされた!
さらにさらに、気温の上下レンジは、上は30度、下は氷点下もありうると言う。防寒具必携と言われました(パミールの入り口に当たるカラクリ湖は標高3600m)。
旅行にはリスクが付きものだ。その重さは自分が判断するしかない。それを上回る魅力が十分にあるのなら、やはり行くべきでしょう。
私としては、タクラマカン砂漠のオアシス都市や天山山脈を是非見てみたいし、敦煌の莫高窟も見逃せない。
中国新疆ウィグル自治区の地図(〝地球の歩き方〟より)
ロプ・ノールは右下寄りに描かれている。
今回ツアーののルート図。国内線飛行機および南疆鉄道での移動が多いのが特徴。
東京→ウルムチ→ホータン→カシュガル→(南疆鉄道)→トルファン→敦煌→西安→東京(全15日間)
帰国後、報告します。
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