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2009年7月14日 (火)

シルクロードの旅その10(敦煌Ⅲ)...鳴沙山 登って遊ぶ~夕日に赤く染まった姿を撮る

敦煌というところは観光的に恵まれたところだ。世界遺産で、仏教美術の一大美術館と言うべき莫高窟だけでも十分すぎるのに、近くには陽関や玉門関と言った歴史的遺跡があるし、さらには〝鳴沙山〟という、素晴らしい景色を眺めながら楽しく遊べる場所もあるのです。

敦煌の古い名前〝沙州〟が示すとおり、このオアシス都市の周りは広大な砂漠である。現在の人口は13万人となっているが、街の中心部は500m四方ぐらいに、こぢんまりとまとまっている...朝の30分ぐらいのジョギングで街の半分ぐらいを廻ることが出来た。
市街の南方5kmには大きな砂山が迫っていて、市内を流れる党川のたもとに出るとよく見える。これが名高い〝鳴沙山〟だ。

とにかく、いつまでも陽が沈まないので、夕食後ぶらりと街に出た。夜市にはまだ早いので、この党川まで行ってみた。市民が思い思いに散策している。
川は断続的に堰き止められていて、水を満々と湛えている部分と、全く水が無い砂の川原とが交互に連なっているようだ。水辺では子供達が水遊びをしていた。
橋の上から上流を眺めると、広大な川原越しに優美なシルエットの山が見えた。
そうだ、これが明日、訪れる予定の〝鳴沙山〟に間違いない、と気がついた。しばらく見ていると、次第に夕日で赤みが増して来て、この上なく美しく、幸せな気分になる。

翌日、鳴沙山を訪れる。
砂山と言っても、東西40km、南北50kmの広大なものだ。
名前から分かるように、ここの砂は音を発する、いわゆる「鳴き砂」であるという。砂が鳴く条件は、砂の粒子がとても細かく、かつ表面が滑らかで(鋭角な粒子ではだめ)、さらによく洗浄されて微粉状の物質が付着していないことだとされている。
粒子が細かく滑らかだから、ここの砂山は風によって刻々と姿を変える。そして、優美な穏やかな曲線を描くと思えば、ある部分は鋭くエッジが立った刃物のような稜線を見せる。全く信じられないような風景だ。
この山に登った。登るのに45元が必要だった。それは、何もない砂の斜面を登るとすれば、足が潜り、滑り、とても大変なことになる。したがって、所々に長い長い梯子が設置されていて、これの使用料を徴収されるのだ。
この梯子道を正面から見るととても急に見え、始めは怖々登ったが、馴れると何と言うこともない。たかだか100mぐらいのことだが、登ってみると全く違った世界が体験できた。
稜線に立つと、風で斜面の砂が飛んできて、目を開けておれないくらい。夢か幻か?...眼下には三日月形の池と洒落た楼閣を持つ〝月牙泉〟が小さなオアシスのように見える。
遠い別の稜線を見ると、別のルートから登った人たちが小人のように見える。陽の当たったところは明るく黄金色に、砂嵐で薄暗くなったところはグレー一色。面白い対比だ。
自然が創る造形の巧みさと面白さ!
汗をかき、息を切らせて、ちょっとしたハイキングが出来て、とても気分爽快だった。
帰りは梯子なぞ使わず砂の上を直接走り降りた。故郷の雪の野山を歩く感覚を思い出した。なお、登山ルートの中程に橇乗り場があり、これで滑り降りることも出来る。意外に女性達に人気だった。

PhotoPhoto_2敦煌近郊図と市街図






SS_2敦煌市街地の西側を党河が流れている。河には堰が幾つもあって水を貯めている。水のある部分と全くない部分が交互に続く。 

 
S_3橋の上から鳴沙山をアップ。次第に赤くなって行く(北京標準時21時30分)。



S_4いざ、鳴沙山へ(翌日18時)。




S_5鳴沙山駱駝行。このまま絵葉書になりますね。




Dsc_4777s駱駝の隊列




S_7S_9尾根に登って下界を見ると、この〝月牙泉〟がまず眼に入ってくる。月牙泉とは「三日月湖」の意。1000年前から変わることなく豊かな水を湛えていると言う。
映画「敦煌」のラストシーンに使われた場所だ。

S_10息を切らせて登った尾根。まだまだ砂山は続く...
鋭いエッジ、刻々と移り変わる光と影...
ため息が出るほど美しい。


S_11S_12こちらの尾根から、遠くの明るく輝く尾根を眺めると、人が走っているのが見える。どうしてあんなに軽快に走れるのか?一歩ごとに20cmは砂に潜ってしまうのに。
別の方角の尾根は暗くグレー一色だった。尾根を歩く人たちの影が長く映っている。そして、尾根のところどころで大規模に砂が舞っているのが見える。
S_13S_14   
左;足跡はすぐに形が不明確になり、やがて消えてしまう。
右;若い人たちが元気に走り降りている。

S_15S_16登攀ルート。 
中程に〝そり〟乗り場があり、滑り降りることが出来る。ただし、料金が必要。
そりは人が担いで揚げる。





S_17S_19バランスを崩すと、滑りにくくなったり、そりが勝手に暴走したりする。







《敦煌市街にて》
S_203泊した敦煌賓館。平山郁夫の定宿でもある。




S_21S_22 ホテル近くの交差点。左は朝7時。右は16時。




S_23S_25敦煌市街のほぼ中央にあるロータリーにはこの反弾琵琶像がある。
莫高窟237窟に描かれている 「反弾琵琶を弾く飛天」 がモデルとなっている。
現代のロック・ギターリストが真似している? 

 


S_26これは敦煌名物の夜光杯を造る工廠の前に立つ飛天像。とても優雅なので写真に撮った。



S_27敦煌市博物館前の駱駝の像。




S_28S_30左;沙州市場入り口
右;門を潜るとレストランを兼ねた広場があり、ここにも飛天像があった。


S_31S_38この市場の通りで夜市も開かれる。まだ明るい内から賑わっている。



S_39こちらは沙州市場から数百m離れたところにある別のバザール。下町の雰囲気だった。



S_32S_33沙州市場は夜になると...一段と華やかになる。




S_34S_35飲食の店もたくさんある。 
まだ、宵の口、店員は手持ち無沙汰。



S_3621時半、子供達もまだ遊んでいる。




S_3722時半。夜市は最高調だが、メインストリートは閑散としてきた。

 

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