最近、フランス発のCDを2枚入手した。
その1;〝パリ、愛の歌 第2楽章~永遠のシャンソン名曲集/クレール・エルジエール(2009)〟
これは先に発売され好評だった同名の第1集の続編だ。
エルジエールは、個性溢れるエディット・ピアフやジュリエット・グレコとは違い、実に淡々とそして誠実にシャンソンの名曲を歌っている。
初めは刺激が少ないアルバムの印象だったが、何回も聞くと味が出てくる。バックの演奏も洒落ていて音質も良い。
例えば「私はギターを聴く」は、別の女性歌手が二重唱で加わり、バックはピアノ、コントラバス、ギター、ウクレレに何と日本人奏者の三線という取り合わせ。
また、レオ・フェレの「月」という珍しい曲では、伴奏はピアノに尺八。不思議で面白い効果を上げている。
最後の曲は「上を向いて歩こう」のフランス語カバー。歌詞はいわゆる「スキヤキ」ではなく、原曲に沿った内容になっているので、とても平穏な気分で聴くことが出来る。
これを買ったのは、帯封に、「ジュリエット・グレコから絶賛された歌声」と書かれていたからだったが、たまたま、24日付けの朝日の記事に、ジュリエット・グレコ日本公演の記事が載っていて、ちょっとだけ因縁のようなものを感じた。グレコは82歳になったのですね。
その2;〝フロム・ラ・レユニオン/ティパリ(2008)〟
久しぶりに私好みのCDに出遭えた。
これは、もちろんフランス発だが、ある意味ではワールド音楽と言っても良いかも知れない。グループ名のTipariは「小さなパリ」の意だが、フランスの海外県レユニオンからパリへ出てきた人達のことをそう呼ぶのだという。
ところで、レユニオンって何処にある?
アフリカの遙か東、インド洋に浮かぶマダガスカル島から、さらに東へ800km離れたところにある東京都を一回り大きくした火山島のことである。住民(80万人)は黒人と白人の混血であるクレオール人が大半を占め、続いてインド人、少数のヨーロッパ人などである。地理的にはアフリカ、中近東、インドに近く、このTipariの音楽もこれら地域に根ざしたメロディー、リズムを色濃く取り入れている。
Tipariのヴォーカリスト、コリンヌ・ツイ=チはもちろんレユニオン出身のクレオール人で、歌詞もクレオール語で歌われる。フランス語を母体にアフリカの言語と混合したこの言葉は、短い音節の単語が多いせいか、とても可愛く、そして親しみやすく響く。さらにコリンヌの声が子供のように透き通って天真爛漫なのが、このアルバムにぴったりだ。
下記サイトにYouTubeのライブ映像があるので、一度見て、そして聞いてみて下さい。
音声のみの曲も、数曲公開されています。この中で〝ti fi la (この女の子)〟が私は好きだ。最初、「チン・チラ、チン・チラァー」と聞こえ、その心地よい響きがしっかりと耳の奥に染み込んでしまった。何か仕事をしている時、しょっちゅうこのリフレインが甦ってくるのです。
試聴&ライブ映像 → http://www.myspace.com/tipari
このジャケットの女性がコリンヌ・ツイ=チのようなのだが、動画で見るととても華奢で可愛いです。この差は一体何なのだろう?